石川県陶磁器商工業協同組合

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石川県能美市、九谷陶芸村内にある、九谷焼を扱う卸・商社の組合、「石川県陶磁器商工業協同組合」。
現理事長の岩田克久氏は、組合役員を務めた後に理事長に就任、2024年の6月で任期3年を迎えました。
ご自身も「九谷焼いわたや」の屋号で店舗を持つ氏に、組合の特徴についてお話をお伺いしました。

複数の単協組合から構成

1950年(昭和25年)に設立された組合は、今年で75年目に入り、卸商工業が一緒になって運営されていることが特徴的です。
組合員数は60社。
分業制がメインだった九谷で、素地から製造する商社もあったことから、商工業一体型の組合は、設立当時から変わっていません。

九谷焼は6つの単協組合から構成されています。
「石川県陶磁器商工業組合」、「石川県九谷窯元工業協同組合(素地作り)」、「九谷上絵絵協同組合(絵付け)」、そして「小松九谷工業協同組合」、「加賀九谷陶磁器協同組合」、「金沢九谷振興協同組合」の三地域にある組合です。

それを束ねる組織として「石川県九谷陶磁器商工協同組合連合会」があります。
能美市には商人がかなり多いこともあり、製造産地としては規模の大きな地域となっています。

コラボの誕生によりサイトコンテンツを改変

石川県陶磁器商工業協同組合の大きな取り組みの一つは、春と秋の九谷陶器まつりです。
また、5~6年前からふるさと納税の返礼品などにも携わっています。

また、九谷焼の広報宣伝及び需要開拓事業、各種見本市展示会の開催と出展をはじめ、産業の市場調査,内外受注の紹介斡旋など、取り組みは多岐に渡ります。

組合自体のHPのコンテンツが非常に充実していることも特徴的です。
この背景には、2011年から能美市の企画から始まったキャラクターものと、九谷焼のコラボ商品の誕生が関係しています。
ウルトラマン脚本家の一人が能美市出身だったこともあり、ウルトラマンを九谷焼で表現。
鮮やかな色彩の九谷焼が世代を超えて知られるようになったことで、組合への問い合わせが増えたといいます。
それらに対応すべく、様々なコンテンツを掲載する必要があると感じ、2020年に大幅リニューアルを行ったといいます。

いま抱えている課題は、様々なツールでの発信をどのように活用できるかです。
組合も組合員もソーシャルネットワークなどを使った発信の必要性を感じ、興味を持つ企業は多いといいます。

しかしながら、その影響による直接的な効果や売上を体感しにくいことから、なかなか着手に踏み切れない企業も少なくないのが現状です。
そのため、実際にSNSなどで成功している他産地の企業の取り組みを知ることで、少しでも組合員がヒントを掴み、何かの糸口に繋がっていけば、と考えています。

石川県陶磁器商工業協同組合

〒923-1111 石川県能美市泉台町南13
TEL:0761-59-6656
HP : https://kutani-shoukumi.or.jp

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